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現代小説/歴史小説

『きみとぼく、そして、あの子とあいつ。01』

文学少女見習いの見習い著



12月24日。
クリスマスイブ。恋人と呼ぶべきものはいないこともないけど、一緒に過ごすつもりはない。
なんとなく、自然消滅してそうだし……なんか悲しくなってきた。話題変えよう。
今日は待ちに待った(わけでもないけど)クリスマスイブ!
朝から友達が遊びに来るということで、現在、外。寒い。繰り返す、寒い。
……ん? 遊びにくるのにどうして外なのか? 外で遊ぶわけでもないのにどうして私が今ここにいるのか。
単純に、お迎えのために自転車を走らせてる。受験生で一応恋人と呼べる人がいる身分の人は普通こういうことしないよね。わかってる。わかってるけど!
道わかんないって言うし仕方ないんだよ! もっかい言うけど寒いよ!

……お? あれは、詩織? 意外に早い。

文句を並べていると、自転車の脇でちょこん、と立つ友人の詩織を発見。
いいね、背が低いとあれだけで絵になる。ずるい。うらやましい。
背が高いと羨ましがられるけどね!?でもね!? どう考えたって低いほうがいいんだよ!?
知らないだろうけど、高い子って低い子が高い子を羨むときの何万倍も羨んでるからね!覚えといてよ!?

「おはよー」
「あ、京花。おはよー」
「意外に早いね」
「んー」

いそいそとスマホをカバンに片付ける詩織を横目に、一度止めたペダルにまた力をかける。
ある程度進んだところで振り返ると、豆粒のように小さくなった詩織が必死で自転車漕いでる。待って、遅くない?

「速っ……ちょ、待って」
「ゆっくりでいーよ。どうせすぐバテるだろうし……」

詩織は体力がない。笑えないくらい、本当に体力がない。だって自転車で100m走ったか走ってないかぐらいなのに、肩で息してるんだもん。お疲れ。

「……あ、詩織」
「んー、何ー」
「お前、坂道大丈夫だよな?」
「多分なんとかなる。何なかったら歩くし」
「ならいいけど。無理なら別ルート通るし」

詩織が大丈夫なら、心配すべきは直也だけだな。あいつも意外と体力ないから。
というか、多分体力云々の前にチャリ漕ぐの遅いだろうし。

「……ねえ、あれそうかな?」
「んー、どれー」
「あの黒いの」
「それっぽい」

そんなことしてる間に、待ち合わせ場所が見えてきた。
なんか約束の場所と違うとこに入っていってるんだけど。何で?コンビニの名前、わかるよね?

「どーするー」
「本読む」
「さいで。……って、あれそうじゃない?」
「どれ? あーあれだわ。あいつら……」

あったかそうなコート着てる男子と、ダウンジャケット(?)着てる男子がこっちに小走りでやってくる。
君たちは一体隣のコンビニに何をしに行ってるの。遅刻するよりはいいけど。

幸輝と直也。詩織。そして私、京花。この4人はいつも一緒にいるグループ。
世の中では、いつめん、とかいう名前がつくとかつかないとか。
何それ、めんつゆかなんかか?と思ったけど黙っておく。念のために。

「何してんの」
「漫画読みに行ってた」
「こっち品揃え悪くて読みたいんなかったけん」
「コンビニに来て何をしてる」
「……あ、ジュース買ってくる」
「いってらー」

気ままか。お前ら、自由でいいな。
がたん、と自転車の荷台に座って読書再開。相変わらずこの本面白い。
詩織はというと、こっちもスマホいじってなんかしてる。気ままか。

「……あ、来た」
「幸輝がこれ渡しといてって。あいつちゃんと書っきょるぞ」
「うん。そんな気がする。てか、幸輝は?」
「多分チャリ」
「え、直也歩くの!?」
「いや、俺もチャリ」
「じゃあお前もとってこい」

いや歩けないことないけど、歩くの!? 馬鹿なの!? 軽く見積もって2、3キロあるんだけど。
しばらく気ままにやってたら、2人揃って戻ってきた。
……ん、待ってなんか知らない人がいる。おまわりさん、不審者です!

「幸輝またグラサンかけとる」
「だって眩しいやん」
「そうでもなくない?」
「今はそうでもないけど……」
「じゃあのけんかい! 通報するぞ」
「それはやめて」

いつものようにじゃれてると、鬱陶しい微笑みを浮かべた詩織と直也に目があった。
なんだ? 見世物じゃないぞ?
……一応言っておくが、この喋り方は普段通りだからな。主人公、男子じゃないからな。

「……あ、直也、坂道大丈夫だよな?」
「多分。どうにかなるっしょ」

お前もか。まあ、別ルート通るのめんどくさいし、来た道通って帰りたくないからありがたいんだけど。
……本当に大丈夫だよな?

「それでさ……」
「あーわかる。あとさ……」
「あーねー。あるわー……って、え!?」
「待って、遅くない!? めっちゃ遠いんだけど」

自転車を走らせること4、5分。他愛もない話に盛り上がっていた私と幸輝が後ろを見ると、
随分遠くに直也と詩織がいた。遅い。豆粒と化してしまった。ちっちゃ。

「おーい、早く来いよー」

見失われると困るので、停車して2人を待つ。

「お前ら速すぎ……」

少しして2人が到着。詩織に関してはすでに息が上がっている。
本当に大丈夫か? 先が思いやられるんだけど。

「速いって言われても……まだ全然なんだけど」
「朝学校行くときの10分の1も出してないぜ?」

学校行くときとかもっとすいすい〜って行くんだけど。速いか? チャリ通だからかもだけど。
とにかく、こんなんじゃ着けないから、ペダルに体重をかけて踏み込む。
そうすると、後ろからヤジが飛んでくる。

「だからー、それがおかしいって言ってんの」
「何が」
「スタートで立ち漕ぎとか……」
「え、普通でしょ?」
「普通だろ」
「待って、速い……」

スタートは力がいるから自然と立ち漕ぎになるんだけど、これはおかしいのか?
チャリ通の常識っぽいけど。徒歩通って自転車乗り慣れてないんかな?
そんなこんなで私の家までの道のりの半分。長いね。うん、長い。
このやりとりだけで1話分消費できるんじゃなかろうか……?



小説のコメントコメント
この作品の著作権は、作者である 文学少女見習いの見習い さんに帰属します。無断転載等を禁じます。

お久しぶりです。遅れたけど、あけおめです。

そして、閲覧ありがとうございます。感謝です。
2018/01/14 01:14 文学少女見習いの見習い



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